通勤電車の中で、ビデオは観られない。 というわけで、
「天才伝説 横山やすし」小林信彦・文春文庫を読んでます。
(「周辺から入らない」と昨日言ったわりに、
ちゃっかり周辺から入ってるヤツ σ(^_^;) )
まだ読み途中なので、内容の話はおいといて、
「あ!」と思い当たったくだりがありました。
「関西の漫才と珍芸である
・・・・・中略・・・
徹底的な<悪押し>の笑いである。
東京の笑いの妙味は<引き>にある。
押して、押して、さっと引く。 」
あのぉ〜、話、ぜんぜんずれてるかもしれないんですけど、
私が不思議と思いながらも、解明できてない
以下の話を聞いてくだっせい。
階段でコケたり、
電車に乗りそびれたり、
エレベーターでおならしちゃったり
した人がいた場合、
見ず知らずの他人に、関西の人って、
気軽に、だれしもが、
「おっちゃん、足元見て歩かなイカンでぇ〜」と、つっこむでしょ?
これは弥絵にとって、カルチャーショックなんです。
弥絵なんて、駅の階段でコケたときは、
あたりをきょろきょろって見渡して、
「あ、よかった、だれも気がついてない
(わけないけど、そういうことになっている)」
ってのが、安心感があって、
なにもなかったように、
そそくさと立ち去りたいんだけど、
そこで、知らない人から
「ねーちゃん、足元見て歩かなイカンでぇ〜」
なんていわれたら、 顔真っ赤になっちゃって、
でもって、その日、一日、ブルーです。
「大丈夫ですか?」と
手を差し伸べられるのも恥ずかしい。
ところが、関西の人は、聞くところによると、
そういう目にあったときに、
だれからもつっこみが入らないと、
逆に、いたたまれない・・・と。
つっこみがあって、場に笑いが起きるからこそ
救われるってのがあるらしく、
このまったく正反対の状態は、なんなんだろう?ってのが
弥絵の近年の疑問であります。
(エスカレーターで右に立つか、
左に立つかが、関西と関東が違うのも不思議だけど)。
というわけで、この「押し」と「引き」のくだりを読んで、
「これが気持ちいい」っていうラインが、
関西では違うのかな?とか、
東京は他人の集まりだから、
かまってほしくないのかな?とか、
生活の中での「笑い」のランクというか、
レベルが、関西の方が高いからかな?とか、
いろいろ考えちゃうわけです。 むずかし。
※ 本の中に、たけしのオールナイトニッポンの
初期の話が出てきて、
「リスナーの葉書を読む時に、
田中、佐藤、と呼びすてにするスタイルは、
この放送が作ったと記憶する」ってところがあって、「おおっ!」。
今は放送作家をやってる友達のベンちゃん(本名:田中)ってば、
小林信彦の作品に名前が出てるんだー。
すごぉぉい。
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