先週、YAHOOオークションで落札した
ドールズハウス用の豆本が、15冊ほど届いたですよぉー。
親指の先っちょくらいの小さな本は、
旧約・新約聖書、ドン・キホーテ、博物誌的百科事典などなど、
よだれモノのラインナップ。
ページの中まで、本物そっくり。
百科事典なんて、 ミケランジェロの絵や、
ローマ時代の彫刻の写真など、豊富に入っているし、
挿画も 活字も、本物そっくり。
そう、この豆本は「豆本そっくり」な
「本のフェイク」だったんす。
これはこれですごい。
スペイン製なんですが、スペインのこの手の技術・・・というか、
リアリティを追求する情熱に感嘆。
見た目の形状は豆本なんだけど、
無線綴じや中綴じなどの、
本の製本の方法にのっとったものではなくて、
(1)本のページを超縮小カラーコピーする
(2)それを細長くつなげ長い帯のようにし、蛇腹折に
(3)厚紙の表紙で巻く
という感じのもので、初めて手にとったときは、さすがに、
「おおいっ!ページがジャバラ折かいっ!」と、驚愕。
百科事典一冊が本文28ページしかないんだもん。
(28ページしかないのに
中表紙や奥付ページはしっかりあるのが立派)。
この作り方で何百ページもの百科事典を作るのは、
物理的に不可能だろうなあ。28ページだからこそ、サマになってるのよね。
考えてみれば、人形の家ってのは人間生活の綺麗なところだけを
真似した「フェイク」であることが正しいわけで、
「本物の豆本じゃないっ(ToT)」っていうのはオカド違い。
「豆本に見間違えるくらい本物そっくりの
人形の家用の小さな本」であることは、
非常に筋が通っていて気持ちがいい。
たぶん、聖書や百科事典の本物の豆本を作ることができる
職人さんは世界でも、もう稀だろうし、
そういう本が存在していても、
おそろしく高いに違いない。
1冊3000円くらいでゲットしたんだから、これはこれでよし。
この豆本に見える、ドールズハウス用本を見ていて、
リアル(豆本)と、リアリティ(ドールズハウス用本)に
ついて考えちゃったわ。
リアリティってのは、
本物そっくりに作ることではなくて、
この百科事典の豆本でいえば、
中扉と奥付と20数ページを残しただけで、
90%以上のページ削除となっているように、
どこをカットするかって判断と、
カットした分を気づかせない
大胆なつなぎの発想が重要なんだわー。
デフォルメは、過剰に表現することじゃなくて、
カットと大胆なつなぎの発想なんだなーって、
わけもわからんこと、考えてました。
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