ここ数年、マンガ雑誌のバリエーションがめっちゃ増えて、
玉石混交のマンガ界。
大量に作品が発表されまくるから、
アタリの数も増えてきました。いいことですっ!
大御所はおいといて、若手では、
松本大洋、さそうあきら、福島聡、そして五十嵐大介、オススメっす。
(少女マンガで天才的なマンガ家が出てきにくいのが残念。
80年代は少女マンガの時代だったのに、エロマンガばかり多くなってしまって、
きちんとしたマンガを連載している少女マンガ雑誌がなくなってしまった)。
という言葉を知ったのは、現代美術評論の授業。
物質性をそぎ落として、透明度が上がれば上がるほど、
美しいのだ!
この考えに染まってます。
で、この「魔女」。
すこぶる繊細で、陽炎のような線で描かれていて、
流行りのアニメちっくな強い線とは一線を画す、美しさ。
さらにストーリーに、がつんとやられました。
西洋と東洋の魔術に精通し、世界の神秘を手に入れた
美しいヨーロッパの魔女が、
私怨の復讐と世界を手に入れるため、その技を使おうとするのですが、
原始的な信仰を持つ、遊牧民族の少女がそれをはばむという話。
言葉を超えることは考えられない。」
西洋の魔女に向かって、遊牧民族の少女がいう言葉なんですけど、
名言すっ!
言葉は世界を確固たるものにするけど、
言葉にならないものは、ないものとされてしまう。
なるほどぉーっと、この一言が出たことに感心したのであります。
余談ですが、魔術は様式にのっとって、手順を踏んでいくことで、
精神集中したりして効果を高めるのだと察するのですが、
呪文唱えたり、アイテムを準備する時間は、
時間のロスだよなーって、いつも思ってたです。
これ、マンガだからできること。
マンガらしいマンガだ・・・とも思った次第でした。
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