ベネチアビエンナーレってのは、2年に1回、イタリアで開催される世界で最も古く、権威のある巨大美術展。美術展は1895年から始まっているのですが、80年代から、美術展のない年に建築展が行われるよーになってます。弥絵は2000年に観に行ったんだけど、なにぶん、テーマが「少女都市」だったもんで、 線が細くてねー。「俺たち、これから国作るぜっ!」みたいな、南米や「でっかいのがいいんだ!」というアメリカに物理的迫力で負けしてたよーな印象がありました。
で、 今年は「建築」の年っす。歴代の出展をチェックしてみますと・・・
91年「京都コンサートホール設計競技」 コミッショナー 川崎清(京都大学教授)
96年「亀裂」 コミッショナー 磯崎新
00年「少女都市」 コミッショナー磯崎新、キュレーター小池一子(元「佐賀町エキジビット・スペース」主催)
02年「漢字文化圏における建築言語の生成 」コミッショナー:磯崎新、ディレクター:岡崎乾二郎
と、ほぼ毎年、磯崎新さんがやっていたのですが、今年は「趣都の誕生 萌える都市アキハバラ」の著者・森川嘉一郎さんがコミッショナー。もちろん、テーマはおたく。
ベネチアビエンナーレ建築展 第9回日本館「おたく:人格=空間=都市」。
出品は、 丹下健三 (建築家)、岡田斗司夫(作家)、海洋堂(造形企画制作)などなど。異例なことに、海洋堂フィギュアつきのカタログが、日本でも昨日から発売されてまして、さっそくゲットしてしまいました♪サイト上に「バーチャル展示ツアー」というスライドショウが掲載されてて、現地に行かなくても、それなりに概要が把握できます。
弥絵も、おたくの部類に入るので、自己否定はしませんが、サブカルチャーなわけで、ベネチアビエンナーレでやるのは、どーなんだろう??と、ちょっと思った。けど、「Expo '70 」(丹下健三)のド迫力(太陽の塔のおかげともいう)や、箱庭的な「おたくの個室」を観ると、これは日本の建築の歴史のひとつとしてアリなのでは?と見直したりもして。
侘寂の桂離宮にあこがれつつ、実際の住環境は萌え萌えの「うさぎ小屋」というわたし。そういう少数派庶民の実態をよく反映している展覧会だと思います。はい。
確かにオタク文化とか、そういうものに学者とかの人たちが入り込んでくるのはどうかと思いますねー。
萌えとか分析したりして、的外れなことを言い、オタクに憤慨される。
まあどこの分野でも同じなのかも知れないけど。
投稿情報: 空蝉 | 2004-10-01 23:55
空蝉さん、リンクとコメントありがとうございました(^O^)
同じ、タイプパッド仲間ってことで、
今後ともよろしくお願いいたします♪
ところで、最近、一番なんだなかーって思ったのが、
野村総研のオタク市場規模のレポートでした。
「もうオタクではない」とかいっちゃって、
オイシイ市場だぞってな話なんですが、
そんなこと言われてもねーと思った次第。
どこもかしこも、立派な人たちがいうことは、
笑えるほど的はずしてばっかりですね(^_^;)
投稿情報: 弥絵 | 2004-10-02 01:00