平家物語を読もうと決意し、かれこれ3週間。橋本治の「双調平家物語」の1巻を読んだけど、長い・・・ドラクエをやっている今の弥絵には果てしなくヘビーだ。なもんで、「ババアになるまでとっておこう!」と思い、ライトなものを探しました。ありましたっ!名作です!ずっと絶版だったそうですが、大河ドラマのおかげで増刷されました!
「源平絵巻物語」 絵:赤羽末吉 文:今西祐行
全10巻の絵本です。日本の児童文学の礎を築いた画家と作家が力をあわせたこの一作!こんな本が世の中に存在していたとはっ! 絵本といっても大人でも十分に楽しめる内容。淡々としながらも誠実な今西さんの語り口に、もう、涙、涙。弁慶が死ぬときとか、ぼろぼろ涙がこぼれました。子どものことをよくわかっている人が、子どもを子どもだとあなどらずに本気になって作った本は違います。「星の王子さま」同様、年齢とともに読み解き方が変わってくる奥深い本です。
各巻の内容は「牛若丸」「武蔵坊弁慶」「源頼朝」「木曽義仲」「ひよどりごえ」「屋島のたたかい」「壇ノ浦のたたかい」「静御前」 「安宅の関」「衣川のやかた 」の以上10巻。
なにせたった10冊の絵本で、源平を語っちゃうわけですから、文章量としては多くないわけです。が、しかし、1文1文の行間に人間の喜びやせつなさが溢れ、善と悪、因果応報などしっかりと伝わるようになっていて、濃やかな情と大きなスケールが同居してるんです。
そして、なんといっても、美しい赤羽末吉の絵!(写真が下手ですみません)。
子どもの頃から大好きだった「スーホーの白い馬」や「王さまと九人のきょうだい」を描いた人。古典的な大和絵の手法を絵本に持ち込み、気品溢れた味わい深い絵を描く人です。
赤羽さんの絵で、源平絵巻とくればさぞかし素晴らしいに違いないっ!と思って、即買いしたんです。大満足極まりないお買い物でした♪
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