久しぶりにニュースを見たら、アーサー・C・クラークさんが亡くなっていました。アーサー・C・クラークさんといえば、私が最も愛する映画のひとつ「2001年宇宙の旅」の脚本のアイディアを監督のスタンリー・キューブリックと一緒に生み出した方です。
私はスタンリー・キューブリックの「2001年宇宙の旅」ラブ!なので、この作品を気に入らないと公言しているアーサー・C・クラークさんに対して、微妙な心持ちでいるのですが、この方がいなければ、映画「2001年宇宙の旅」は現在の姿ではなかったので、偉大な方でいらっしゃいます。
にしてもキューブリックに依頼せずに作った「2010年宇宙の旅」は「ええっ?!」って感じでした。キューブリックがあれをリメイクしてくれればよかったのに・・・。
あ、キューブリックさんといえば、同じジャンルの映画はなかなか作らないんですよね。SFの巨匠とかロマンスの巨匠とか、十八番のジャンルを持つ監督さんが多いような気がするのだけど、例えば、「ロリータ」「博士の異常な愛情」「時計じかけのオレンジ」「シャイニング 」どれをとってもジャンルが違う。でもって、どれをとっても名作です。あきっぽかったのか、挑戦意欲に燃えていたのか、その辺は私には不明です。
ところで、「2001年の宇宙の旅」の話になったので、画像をお蔵だししてみました。この映画はメカ、ファッション、インテリア、音楽もなにもかもかっこいいのですが、イチオシは「HAL9000」です。私のロボット・パソコン好きはここから始まったといえるかもしれないです。物心ついたときには「鉄腕アトム」のブームは終わっていたし、「マジンガーZ」や「ガンダム」では巨大すぎだし、こんなロボット(スーパーコンピュータだけど私にとってはロボットだわっ)がほしいなあと思ったのは、この「HAL9000」からです。
(そういえば余談ですが、ずいぶん昔はMacがHAL9000みたいなコンピュータを作ってくれるんじゃないかしら?と思っていたけど、ずいぶん違う方向に来ている気もしました。今のは今のでいいんですけど)
<ここからたいへんネタバレ。ご注意>
HAL9000は究極の人工知能と意志・感情を持つスーパーコンピュータで、主人公とともに宇宙を旅するのですが、最後にはまあ、いろいろなことがあって、主人公に停止(殺)されてしまうのです。
死ぬことを怖がり、切々と主人公に「STOP」と言うスーパーコンピュータは彼くらいでしょう。停止直前に現在の記憶はなくなり、感覚もなくなって、自分が世に発表された瞬間に戻ります(いわゆる「初期化」?)。ていねいに紳士淑女に挨拶して、歌を披露してくれるんです。「歌う」というのは、人工知能がどれだけ優秀かの証であり、なによりも人間に近い証なんだなあって思ったりしました。「歌う」ってすごいことなんですねえ。
彼が死の間際に歌う「デイジー・デイジー」では大泣きでしたわ。
HAL9000が死ぬシーンだけ見て、「2001年宇宙の旅」のなにがわかるんじゃい?とも思いましたが、YOUTUBEにあったから、のっけときます。あとでまた探すのがめんどうくさいから、という、まったくもって自分のためです。恐縮!
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