今日はきれいさっぱり、エグザスに退会手続きに行ってきたのだっ!
入会して丸1年。たった2回しか行かなかったので、
エグザスのお姉さんもとっても同情してくれて、
予想以上に、スムーズに手続き完了。
「退会」が気持ちよくできるところって、なかなかないけど、
エグザスは合格点だと思った。
さて、本棚の掃除をしつつ、
「不死の人」
ホルヘ・ルイス・ボルヘス/白水ブックス
を読んでました。
不死の命を持った人々が作った
古代の都を探し求める男の物語なんだけど、
この不死の人が古代に作った都がすごいのなんのって。
一度観てみたいもんだと、よだれたらたら。
「迷宮というものは、
人々を当惑させるために細工をほどこされた建物である。
ふだんにシンメントリーを用いた建築術は、
もっぱらそうした目的に従属する。
ところが、わたしが不完全ながら探究した
宮殿においては、そうした究極目的が欠けていた。
そこには出口のない廊下、手の届かない高窓、
穴蔵か竪穴に通じているきらびやかな扉、
段と手すりが下に向いている信じられないような
逆さ階段などが、いくらでもあった。」
階段の段差はすべて異なっていたり、
螺旋階段を登っていくと、
天蓋の闇の中に続いていたり・・・と、
尋常じゃないんです。
ぞくぞくしちゃう。
この建物は、不死になった人々が
<この世のすべての営みは空しい>と思って、
純粋な瞑想の中に生きることを決めた
ちょっと前の時期に作られたもので、
「この世を統べる不条理な神々を祀る聖殿」なのでした。
ま、それはともかく、不死(永遠)になって
様々な出来事を眺め見ると、
すべては均衡を保つらしく
(偶数と奇数、善と悪、創意と愚鈍などなど)
確率みたいな話なんだけど、
そうなると人間だめみたい。
現実に対して興味を失って、
すべては正しく、同時に、
どうでもいいことになってしまうらしい。
「なんでもありで=どうでもいい」って、
最近よく聞くような気がするので、
そうか、現実味が薄くなると、
そーなっちゃうのか〜と、しみじみ。
先が見えないこと、毎日じたばた行動すること、
ちょっとしたことに喜怒哀楽することって、
大事だわー。
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