「ガラリア2.2」リチャード・パワーズ
を読み終えました。
ピンチョンやウンベルト=エーコくらいヘビーかなぁ?と思っていたら、
50ページ過ぎた頃から、サクサク読めるようになりました。
苦しいくらいの大恋愛小説・・・といってもいい、
泣ける小説でございました。
(ネタばれするので、これ以上はカキコしませぬ。
カタイ本が多いみすず書房の割には、
すらすら読める楽しい本だと思います。
読んでみてちょ♪ )。
ヘレンと名づけたコンピュータに
主人公は絵本からスタートして、
詩や小説を朗読し、
言葉を覚えさせていきます。
それとともに、コンピュータは意味を知り、
感情を持っていくわけですが、
この小説に出てくる作品の量が多い、多い!
図書館にいるような気分になって
勢いあまって、リストアップしてみました。
さすがにアメリカの小説家や詩人の名前が多いんだけど、
シェークスピアや、チョーサー、ミルトンなどもゾクゾク。
すげえ!と思ったのは、
小説の中の登場人物はだれもが、
これら作品の名文句を暗記していて、
日常会話の中に入り込んでいること。
注釈がなかったら、
弥絵にはちんぷんかんぷんでしたよぉ。とほほ。
教養・・・というか、一般常識として、
これら名作が浸透しているって
すごいよなあ。
小説の中の世界という解釈もあるかもしれないけど、
たぶん、シェークスピアの引用とか平気でできる人たちがいるんですねえ、世の中には。
知り合いのおじさんやおじいちゃんから手紙とかもらうと、
万葉集や古事記の歌が引用されていることがあって、
それと同じようなことだもんね。
小説の中に出てきた作品、
弥絵も読んだことのあるのがボチボチあったけど、
どれもこれも、社会人になってから手を出したものはなく、
中学・高校の頃に読んだものが多かったです。
あの、読書に没頭して日々過ごせた時間
・・・今ではなかなかできません(T-T)
「この本はもうちょっと大人になってから読もう」と思って
読まなかったドフトエフスキーや、トルストイ(主にロシア文学)
ヘビーすぎて、今、読む気力がなかったりして。
ヘビーな本はどっぷり読めるときに
読んでおくべきだなあとしみじみしました。
死ぬまでには読もう。決意。
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