「人間交差点」
矢島正雄・原作/弘兼憲史・画
571円でコンビニで売ってた
「弘兼憲史自選集〜哀と愛編」。
昔から連載していたマンガなので、
高度経済成長時代の日本の話が出てきたりして、
当時の貧しいながら肩を寄せ合い生きる人々の
暮らしが描かれてます。
山本周五郎を思い出しました!
弥絵は、山本周五郎が大好き!
「人にだまされる方が悪い」が
モットーの弥絵ですが、
山本周五郎の小説に出てくるような、
とことん人のために生きる人や、
愛におぼれて愚かしいことをしてしまう人、
ウソと知りながらだまされる人たちの話が
子どもの頃から大好きなのであります
(矛盾してますねえ)。
で、このマンガを読みつつ、しみじみと思いました。
テーマは「哀と愛」なんですが、
読んでいると、「許し」なんですね。
そこここに
人を許すやさしさってのが出てきてて、
自分は「許す」「許さない」
ってところまでの心境に
なったことがないなあって、
改めて気がつきました。
のほほんと育ってきたせいかなあ。
今の日本よりも貧しかった時代だったからこそ、
ささやかな喜びがとっても大切で、
ほんの小さな幸せの記憶が
一生を左右する思い出になる・・・
どん底にいても、
夢や希望を忘れなかった人々の話ってのは、
勇気づけられてよいです。
このマンガの話、どれもドラマ化すると面白いのに、もったいないなあ。
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