鴻上尚史の「ピルグリム」の話をようやくぅ!
今回の14年ぶりの再演ってのは、
日本現代演劇の財産を追う「現在へ、日本の演劇」ってシリーズの一環で、
「浮標(ブイ)」(三好十郎)、 「マッチ売りの少女」(別役実)、
「サド公爵夫人」(三島由紀夫)
などの昭和の名作を現代風にアレンジして再演する企画モノです。
素朴に、「第三舞台」が出てて、野田秀樹の「夢の遊民社」は出ないのかしら?とか、
寺山修司の「天井桟敷」や唐十郎の「状況劇場」(赤テント)は
アングラだから選ばれないのかしら?と思ったりもしたのですが、
演劇、詳しくないのでよくわかりません。
んでもって、14年前の「ピルグリム」も、第三舞台の演劇も観たことがないので、
すっとんきょな感想になるかもしれないけど、それはそれってことで。
■ストーリー■
スランプに陥って連載も打ち切りとなった小説家。
彼はついに自分の最後の小説を書く決意をする。
最後の小説は、彼が小説家を志すきっかけとなった、
小学校の卒業文集でクラスメートの女の子が書いた
不思議な「夢」の話がモチーフ。
家に知らないおじさんが住んでいて、
「これからオアシスに行くんだ」と去っていく夢・・・
不思議なことにこの文集を書き終えた少女は、
だれの記憶からも消えてしまい、
どんな顔だったか、どんな性格だったかも
だれひとり覚えていなかった。
彼女の残した「夢のオアシス」を目指す
長編冒険小説を書き出した彼は、
小説の世界の中に取り込まれてしまい・・・。
夢と現実、過去と今、
舞台と観客席が、見事に交差し、
どこからどこまでがホントで、
どこからが幻なのか境界線がわからなくなるところが、
緻密に構築されていて、面白かったです。
第三舞台は「わかりにくい」って話を聞いたことあったけど、
ものすごくロジカルで、わかりやすかった。
舞台 と舞台の中の物語、時間軸、場などの交差に加え、
歌あり、踊りあり、ギャグあり、風刺あり・・・と、
数々の要素が同時発生するもんで、
めくるめく世界って感じ。
エンターテインメントとしての
完成度がめっちゃ高く、見ごたえ満点。
すごぉーいっと感心したのは、 照明と舞台美術でした。
今まで見た演劇の中で、もっとも効果的で美しく
工夫にあふれてました。
テーマはね、コミュニティに適合しない人々が、
オアシス(自分の居場所、もしくは幸福)を目指して旅立つ。
旅の途中で、自らが存在する意味や、
自分自身に対する理想と現実のギャップに悩み、
葛藤するが、結局オアシスは見つからず、
希望を捨てず旅は続く〜って感じ。
テーマに共感はしにくかったのですが、
なんといっても、散りばめられたセリフが美しい!
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その山のなだらかな坂を幾日もかけて降りて行くと、
行き止まりの湿原に辿り着く。
そこは遭難の名所で、なだらかな坂に
だまされた人々が集まってくる所。
再び坂を戻るのは、体力に自信のある山人でも難しい。
湿原には、まるでオアシスのような小さな泉がある。
迷い込んだ旅人は、そこで喉をうるおし、
なだらかな坂を見上げる。
もう何年も前、私はそこで、ひとりの女の子と再会した。
彼女は力尽きようとしていた。
泉には、以前、遭難した旅人の日記や手帳が
あちこちに落ちていた。
そして、彼女は最後の日記を残した。
最後の日記は、それ以後、泉に辿り着いた旅人に読み継がれた。
何人かは、最後の日記を読んだ後、
再び坂を目指した。
何人かは、そこで力尽きた。
最後の日記は、そんなふうにして、
いまもその泉のほとりにある。
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こんなセリフが出てきた日にゃあ、
「このセリフを聞けただけでもよかった」と
思えちゃう。
「狂うことは少しも恥じゃない。
狂わなければ見えないこともある。」ってセリフもよし!
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投稿情報: p90x workout | 2011-10-24 17:02
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