めずらしく、芸能ネタ。
「伝説の名プロデューサー、女性を射殺!」
と見出しが出ていたから、
おろ?芸能にうとい私でも知ってる人かしら?
と、クリックしてみたところ、
なんとフィル・スペクター!
めちゃくちゃ有名な人だったわっ!
お若い方向けに解説しましょう。
フィル・スペクターは、
ビートルズの解散間際のアルバム
「レット・イット・ビー」のプロデュースで
一躍世界的に有名になった人。
ビートルズのプロデューサといえば、 ジョージ・マーティンが有名なんだけど、
ジョン・レノンがオノ・ヨーコとの活動に力をいれ、
ビートルズの活動に興味を失いかけていた頃、
ポール・マッカートニーが再びビートルズが
ひとつになるように願ってつれてきた
プロデューサが、このフィル・スペクターでした。
フィル・スペクターといえば、
「ウォール・オヴ・サウンド」のムーブメントを起こした人。
ウォール・オヴ・サウンドは、
60年代に流行った手法で、
(とはいえ、フィル・スペクター以外の人が
できたのかどうかわからないけど)、
ピアノやギターなどの音を
ひとつひとつ録音しては都度、きめ細かく加工し、
恐ろしい時間をかけて、幾重にも音を重ねていくことで、
個々の楽器の音の輪郭を取り去り、
渾然一体となった音のかたまりを作り、
さらに、効果的に特定の音を浮かび上がらせることで、
絢爛な世界を作り上げる手法。
偏執狂じみた結果生まれる美しさです。
フィル・スペクターいわく
「曲作りはワーグナーの歌劇のように構築されていく。
最初はシンプルだけど最後にダイナミックな力と
意図と目的を持ったものになる。
ぼくはレコード業界を少し変えようと考えている。
つまり、普遍的なサウンドを創造しようと思うんだ。」だそうな。
透明感があり、やわらかで重厚で、なおかつ、
優雅というその音は、
ロネッツ(←古い(^-^;))の「BE MY BABY」や、
ブランアン・ウイルソン(ビーチボーイズのリーダー)のアルバムでも知ることができます。
弥絵が、音楽というものはプロデューサーによって、
えらく特徴が出るのだなあってのを知ったのは、
このフィル・スペクターがきっかけでした。
どんなアーティストの曲でも、
全部、フィル・スペクターの音になるんだもん。
68歳になっても、若い女性とすったもんだのあげく殺人って、
ドラマチックな人生だなーと、思ったりもした今日でした。
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