「BJによろしくが面白いよー」と、大学生さんが言っていたので、
あ〜、あの顔が巨大に描かれているマンガの本ね・・・
と、思い出しつつ、2巻まで買って読んでみました。
主人公は熱血研修医。
一日16時間病院で実習して、給料が月3万8000円という
過酷な労働の中で、初めて人の死に直面してショック受けたり、
救急病院でバイトしてるときに(バイトの掛け持ちをしないと生活できない)
自分にはまったく手におえないほどの
大怪我の患者が運ばれてきて、 逃げ出しちゃったり、
病院の権力争いやら、保身、儲けのために、
患者がないがしろにされている姿を見て、
「医者ってなんだろう?」
「なんで医者になったんだろう?」
「いい治療ってなんだろう?」
「いい死に方ってなんだろう?」って
悩み続ける・・・ってのが2巻までの流れでございました。
ヘビー(汗)
なにぶん、熱血で浪花節的なところが多々あり、
命を長らえさせる方にばかり話を持っていくところが、
弥絵としては微妙・・・とも思ったりしたのだけど、
感情移入をして読むマンガという媒体で、
日ごろは遠いところにある
「死」に常に直面し続ける追体験ができるってのは、
いろいろ考えるきっかけになりました。
おととし読んだ本で、日野原重明さんが訳した
「平静の心・オスラー博士講演集」
医学書院
ってのがあるのだけど、 これと同時進行で読むと、すごく面白い。
オスラー博士というのは、1900年代初頭に
アメリカのジョンズ・ホプキンス大で
医学を教え、後世の医師にとても影響を残したお医者さん。
この本は、教養と信仰にあふれ、
医学を学ぶ人じゃなくても面白いと思います。
最初の章が「沈着冷静な姿勢に勝る資質はない」という話。
・・・ってことは、ひたすら右往左往し、
感情を爆発させ、
悩み続けるマンガの主人公の医師としての資質は
まだまだなのね、ふむふむ。
オスラー博士の座右の書で、トマス・ブラウンの「医師の信仰」ってのがあって、
ここの中の言葉は、なるほどーと、弥絵もメモメモ。
1、自分の良心に平安を与えたまえ。
2、自分の感情を自制できるように導きたまえ。
3、汝、および余の最も尊敬する友の
捧ぐる愛を恵みたまえ。
これぞ地上において、世のあえて幸福と
名づけるいっさいにほかならぬ。
このオスラー博士の本、読めば読むほど、
弥絵は医者には向いてないのがよくわかります(汗)。
平常心とか、恋愛ご法度とか、
困難なときに勇気を奮い立たせるためには感受性が
にぶいときがあった方がいいとか、
・・・ポリシーに反するっていうか、絶対ムリそう。
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