「ミステリアス ピカソ〜天才の秘密〜」っていう
1950年代の映画を観ました。
これ、フランスの国宝映画。
映画が国宝になるって、さすがフランス。
まぎれもないドキュメンタリー映画で、
ピカソ本人が真っ白な紙に
絵を描きあげていくプロセスを
すべて観ることができます。
しかも、何枚、何十枚という絵の製作過程が
まるわかり!!
こんな映画、あったんだーと、衝撃でした。
ハズカシながら知らなかった〜。
監督はサスペンス映画の巨匠ジョルジュ・クルーゾー。
映画のほとんどのシーンは、どんどん点や線や色が
のせられていく白い紙。
バックには、筆遣いのスピードとモチーフに
合わせた音楽のみ流れてます。
初期のアニメーション作品を彷彿させたりして。
さすが、サスペンスの巨匠だけあって、
ドキドキ感とスリルもいっぱい。
「おおっ、こんなところに点を打つのかー!」
「え?描き始めたときは、花の絵だったのに、
鶏になって、
最後には猫になっちゃったー!」と、驚きの連続。
物憂げな女の人の顔が、キュビズムの抽象的な顔に変化し、
最後には、きっつい顔になっているとか、
描き出したときのもともとの絵が残っていない場合も多くて、
絵を描く前に完成形をイメージしてるわけじゃないんだなってよくわかりました。
確固たる技術に裏打ちされた自信、
常人では、考えられない発想の展開、
そして、なんというか、
人間を越えたなにかに、心をゆだね、
大胆にとどまるところを知らず自由に描く過程が
それこそ、秒単位で克明にわかるもんだから、
天才とは、やっぱ、パンピーには
わからないところがあるのだわーと、
感嘆ものでした。
絵が好きな人、
映画らしい映画が好きな人、
必見っす!
ピカソはなにげに絵を描いてるだけで、
ぽけっと観ていると、その「なにげ」さだけが
伝わってくるのだけど、
なにげに、こんな発想をするからこそ、天才・・・って思いました。
ちなみに、カメラは、画家のルノアールの孫のクロード・ルノワール。
フランスって、人材が豊富・・・。
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