母と一緒に、横浜そごうの美術館でやっている
林功の世界展に行ってきました〜。
林功さんはうちの父母と地元が一緒。
父の幼馴染で、小さい頃から一緒に遊んだ仲だそうで、
いっつも「功ちゃん、功ちゃん」と食卓の話題に上っていたので、
身近に感じてたけど、いやあ、展覧会観て、
すごい画家だったんだなあーと、しみじみ。
惜しくも、3年前に日中合同の唐時代の壁画の保存事業のため
中国に行っている際、交通事故でなくなられました。
日本画家としても活躍しているのですが、
国宝・重要文化財の模写を手掛け、文化財古典模写の第一人者としても有名
。今回は、文化庁が所蔵している源頼朝の肖像の模写など、
普段はお目にかかれないものも出品されてて、
この目で確かめられてよかったっす♪
模写といえば、復元模写をいうのかと思いきや、
素材も当時のものを使い、かすれや絵の具がはげたところも
完璧に模写しているケースもあって、
いろんな方法があるのだなあと初めて知りました。
なにより面白いと思ったのは、
日本画独特の緑青の緑というか青というか、その色の美しさと、古典様式の線でした。
法隆寺聖霊院の平成の大修理で、林さんはその壁面を飾る
「蓮地水禽図」を描いていて、本物は法隆寺にあるもんで観られなかったんですが、
下絵を思う存分観ることができました。この線がすごかったー。
日本画というのは平面的で、遠近法などは使ってないのですが、
色が塗られて仕上げられたものを観ると、バランスはとれているわけ。
平面的だけどちゃんと遠くと近くがわかるようになってるんですね。
ところが色塗り前の線描きだけを観ると、
遠近法を使ってないので、線も予想できない動き方をしているし、
何百本という線が全部、ばらばらの方向に向かっている
にも関わらず一体化しているという、奇妙なすごいことになってるんです。
気が狂いそうにすごいことになってるなと、感激。日本画の古典様式、これから突っ込んで調べようと思いました。
大学にいたころは、そんなこと微塵も思わなかったんだけどねえ〜。
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