「イタリア人の働き方」
内田洋子 シルヴィオ・ピエールサンティ
光文社新書
まだ読み始めたばっかりで書くのもなんだけど、
これはいち早く、
なにがなんでも紹介せねばっ!
と思ったですよぉ〜。期待以上にめっちゃ面白いっ!!
弥絵はイタリアがむっちゃ好き。
「僕んとこのこのデザートはイタリア一だよ!」と
おちゃめにウインクして胸を張る給仕のおじいちゃん、
「この本は、うちにしかないんですよ」と
にっこり笑うおばちゃん、
はったりかもしんないけど、街のフツーの人たちが、
「うちはイタリア一だっ」って言いながら、誇りを持って、
すんごくチャーミングで力強く生きてるの(色気もある)。
そんなわけで、「イタリア人の働き方」には興味があって、
読み始めて、
もぉー、1ページに一回、
「うぅ〜、いいわ〜!!!」と、
拍手したくなっちゃった。
この本、イタリアの15人の職人さん(っていうか社長)に
インタビューした本で、
出てくる人、出てくる人、全員、魅力的。
日本だと、ITベンチャーが当たった!といえば、
IT企業家が増え、
中国がこれからの市場だ!といえば、
中国語がブームになり・・・
って感じだけど、この本に出てくる人たちは違う。
人と同じ仕事はしない。
自分が一番になって
賞賛されるフィールドや仕事を選ぶんです。
一部上場の大企業に入って出世するより、
なにかの道の一番になる方が、むずかしそーだけど(^_^;)
イタリア一の靴磨きの超美人女性、
ベネチアの凄腕タクシー(船)ドライバーのじーちゃん
年間に1500本生産しない「幻のハム」作りの一族、
世界一の絵画の天才修復家、
パーソナル・ショッパー・・・お買い物代行業、
世界一のコルナーゴっていう自転車会社を作ったおっちゃん
などなど、なにせイタリアで一番だから、
世界のVIPを顧客にし、
仕事する先も名だたるところばっかり。
へえ、こんな仕事のあり方もあるんだなーと、感心。
靴磨きの美人は
「子供たちは最初は屈辱的な仕事だと思ったようです。
しかし、屈辱的な仕事など世の中にはなく、
どんな仕事で誇り高く、
一生懸命やれば成功すると知ったみたいです。」といい、
天才修復家は
「絵の前に立つたびに、体の中から突き上げるような、
強くて熱い感動と興奮を覚える」といい、
ハム作りのおじさんは
「<情熱>と<家族が守り継承してきた伝統>
<ごく詳細なまでに及ぶ、マニアックまでなこだわり>、そして、
<大量生産を拒絶できる勇気>がおいしいハムを作る秘訣」
といい、
うーん、すごいわ〜としみじみ。
誇りと情熱と色気がねえ、すごいわねえ・・・と、くらくらしちゃいました。
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