「男性誌探訪」斉藤美奈子 朝日新聞社
「雑誌で読み解く日本男児の麗しき生態」
というわけで、
「あれ〜!そこまで言っちゃうのぉ〜!?
みんなだまってたのにぃ」と、
ど真ん中剛速球なツッコミで
32誌と読者を切って切って切りまくった本。
弥絵、高校生向けの雑誌を作ってたこともあるもんで、
「雑誌ごときをここまで白熱して
こき下ろさなくても・・・」と
同情心さえ芽生えてしまうくらいでした。
ぶった切る勢いの片鱗を今すぐご覧になりたい方は、
毎日新聞の書評に引用があるので、どーぞ。
一番のびっくりは、雑誌を読んで育ったよーな
弥絵でさえ、
知らない雑誌ってのがあるんだ!ってとこで、
「月刊へら」
知ってる?釣りの雑誌なんですって。
「月刊 丸」
軍事関係の雑誌なんですって。
32誌中、この2冊をまったく知りませんでした。
ところで、この本は、
まず、「それってどんな本?」から入ってて、
特集タイトルや、本文(リードコピー)を
紹介してくれるの。
なもんで、雑誌を1冊手に取って読むときには、
写真やレイアウトに紛れて気がつかなかった、
雑誌の読者に対するスタンスや、
超かたよった文体が
並列で、どどーっと俯瞰できて面白い。
本文だけ読むと、へんっ!特にファッション誌。
そういえば、女性誌もそうだけど、
最近、へんてこりんな造語が多すぎ。
「シロガネーゼ」くらいならわかるけど、
「ミスエグ」
(未婚で仕事を持ってるエグゼクティブな女性)
「神戸巻」
(巻き寿司じゃありません。神戸流行の髪型です)
となると、はあ、もう、宇宙人語です。
その雑誌を読んでる人しかわからない、
内輪な世界〜。
ま、そんなこんなで読んでいて、再確認したのは、
専門&趣味系以外の雑誌は、つまんないってこと。
専門&趣味系の雑誌はいいんです。
作ってる方も情熱と凝り性を発揮して
好きなように作っているし、
専門用語見てるだけで楽しいし、
掘り下げも、マニアちっくで感心するもん。
総合誌が悲惨。
読者への押し付けがましい「提案」があって、
編集者が語っても華がないから、
その業界の通な人に語らせてまとめる手法とか、
見出しばかり派手にして、
切り口と演出ばかりに凝って、中身がない記事とか、
結局、頭の中だけで作ってるんですよね。
形骸化したともいうのかな。
これじゃあ、部数も落ちるわ。
・・・つまんない雑誌が多い中、
今、雑誌を創刊したら、
けっこう面白いことできるのでは?
とも思ったけど、星の数ほど雑誌があるから、
もちっと減ってからですかね。
広告費がないと続かない仕組みを
断ち切ったもん勝ちかなー。
TBさせていただきました。面白そうなものがいっぱい紹介してあるブログですね! またのぞかせていただきます。
投稿情報: タカザワ | 2004-10-12 11:27
タカザワさん、はじめましてーー(^O^)
斉藤美奈子さんはツボにはまりまくって、
読破進行中です♪
いまどきにない痛快さですよね。
今後ともよろしくお願いしまーす(^o^)/~~~~~
投稿情報: 弥絵 | 2004-10-14 23:18