毎日のようにマンガを買ってる弥絵ですが、今週は豊作!豊作!マジ豊作♪
■百鬼夜行抄 12巻 今市子
いやあ、1年ぶりです。1年で1冊分しか話が進みません(;_;) これも「ネムギ」で連載してるからだぁ~! 怪奇幻想作家だった祖父が亡くなった後、祖父の力を引き継いだ大学生律くんが主人公。小説でいえば、夏目漱石(英国的幽霊話)と小川未明(童話的不可思議世界)と谷崎潤一郎(耽美と妖艶)を足して3で割ったような作風。見たくないのに見えてしまう魑魅魍魎たちとのユーモラスで哀しい物語です。ふるいつきたくなるような美しいイラストがなにせイイ! もっとメジャーになっていいはずなのに、どうしてマイナーなままなんだろう?
■月夜宮話 今市子他
これアンソロジー。他にも何人か描いてるけど、一緒に読んで比較するとなると今市子の凄さがよくわかる。ストーリーの練り度合いと、盛り込む要素の多さ、独特の世界観が圧倒的に他の追従を許さないわけで。1ページあたりのコストパフォーマンスが高い!高い!
物語は中国の昔。その港町には河守りがいた。人が河を使っていい日は白い旗、河に入っていけない日は青い旗を掲げるのが仕事で、それにより、河と人間は均衡を保っていた。ある日、河守りをしていた男が死に、絶縁されていた男の子である青年が故郷に呼び戻される。後継ぎの顔見世の宴では一族のものだという異様な人々が河から上がってきて、「従兄弟殿」と呼びかけられる。自分の血はいったい? 宴が終わる頃、疲れて寝入った青年に向かい異様な人々はつぶやく「私といっしょに来ないか?水の底は美しいぞ、おまえに見せてやりたい」・・・・・・
今市子の話はどれもこれも、不可思議なことや魑魅魍魎が当たり前のように存在するところが面白く、また、それに気がついた主人公(けっこー凡人)が、どたばたするのがユーモラスでよいです。にしてもこんなにたくさんのネタ、よく考えられるもんだ。
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