世にも奇妙な職業案内
ナンシー・リカ・シフ ブルース・インター・アクションズ
資生堂のCMに出てくる「におい鑑定人」のおばちゃんも出てくる、珍しい職業人を撮影した写真集。博物館の恐竜の骨掃除人、女装学校の校長先生、擬音制作者、レゴブロック建築者(レゴで作ったアステカの神殿がすごい!)、譜めくり、池に落ちたゴルフボールを拾うダイバー、切れている電飾がないかチェックする人、蝋人形制作者、ポテトチップ鑑定士などなど。
弥絵が最も気に入ったお方は、サンフランシスコのホテルで20年以上コイン磨きをしてきたおじいさん。人目につかない裏で行う仕事なんだろうけど、スーツにきっちりネクタイをした紳士で、背筋をぴんとはってコインを磨いている写真が載ってました。もう亡くなったそうだけど、ホテルの従業員は「ホテルの宝」としてずっと記憶しているそーな。こういう話、好きなんだよなー。
この間も就職先の人気企業ランキングが新聞に出てたし、仕事といえば「どこかの会社に就職して」・・・ってのをイメージすると思うんだけど、「会社」=「自分の価値」って時代、終わってるよーな気がする。「○○会社」って刷られた名刺に胸を張るよりも、職種で立ってる方がずっとかっこええ。で、進路指導の教科書に出てる職業分類じゃなくて、どんどん自分で新しい職業や肩書きを作っちゃえるのでは?と思ったりするんす。技術も進歩してるし、人の意識やライフスタイルもがんがん変わってきてるし、社会に出て長いことたっているおっちゃん、おばちゃんが作った職業観なんて、古いと思うのよね。よく大学生に就職相談もちかけられるんだけど、ま、なにが自分にできるのか?やりたいことはなにか?を発見するには時間もパワーもかかるけど、入りたい会社が見つからないとか、既存の職業に適性が合わないとか、一喜一憂して振り回されなくてもよいのでは~と、言っておきたい。人が集まって社会を作れば、人それぞれに得て不得手があるもんだし、昔の人は、魚獲るのが得意な人が魚獲って、作物育てるのが得意な人が野菜作って、物々交換してたのが「仕事」になったんだもん。そう考えればあまり難しく考えなくてもよいのでは~?と思ったりするもんす。
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