フランスで高校生がデモを起こして、入試制度改革にSTOPをかけたって話。高校生が10万人決起するってのも、日本じゃ考えられないことだけど、有権者じゃなくても法案の改正に待ったをかけられるってのがすごい。さすが、「人は生まれながらにして自由かつ平等の権利を有する」の人権宣言のお国。そういえば、弥絵が好きなフランスの小説家、ル・クレジオは大学生だった60年代後半に「5月革命」に参加して、反体制運動の旗手として活躍してたな。
ところで、フランスの入試制度にはうといんですが憶測交じりにご紹介。
フランスの場合、日本と違って大学入試の前に高校の修了試験(=大学入学資格取得試験)があり、今回問題になったのがコレ(バカロレア)。国民的行事&激難しい&これで人生決まるそーな。すべて記述と口述で、センター試験のような選択式ではない。つまり、正解か否かだけではなく、解くプロセスや説得方法が問われるので採点者の主観に左右されるところ大。よって、ハードに勉強したあげくに、体調&運&採点者との相性で決まる一発勝負とも言える。今回の入試制度の改正は、学校のテストの成績なども加味するって内容も入っていたそうなので、コツコツまじめ・本番ちょっと弱いタイプの人には朗報だと思うんだけど、「入試まであと4ヶ月しかないのに、いまさら言われても!(怒)」ってのがあったのかもしれない。
最も難しい必修科目は哲学ってのがフランスらしいけど、とても高校生向けとは思えない問題ばかりっ(^_^;)
●哲学は諸科学についての考察をせずに済ますことができるか?
●ある芸術作品が美しいということを他人に根拠を示して説得することができるか?
●人は自分自身に嘘をつくことができるか?
●どのような条件の下で一つの活動は労働となるのか?
●人は何によってある出来事が歴史的であると認識するのか?
●人間の自由は労働の必要性によって制限されるか?
●真実は証明出来うるか?
●他人を理解するとはどういう事であるか?
恐るべし、フランス!
哲学の問題は面白そう。
好奇心旺盛に勉強して、社会にでてある程度たつ人なら、何かしらの答えを見つけられそうな問題ばかりだね。
逆に、十代の現実をあまりしらない子供が大人を説得できるくらい書けたら、それはすごいことだと思うな。
投稿情報: | 2005-02-17 21:58