久しぶりに本屋に行ったら「ちびくろ・さんぼ」がありました。赤い表紙の子どものころに読んだ「ちびくろ・さんぼ」そのものです。懐かしい! もともと岩波から出てたけどが、今度のは瑞雲舎という出版社から出ています。この本、17年ぶりの復刊です。ってことは、今、成人式をやっているような人たちは読んだことがないんだ!とほほ。当初3000部売れたらいいなあと思っていたところ、発売1ヶ月で7万部を突破しているそうな。ちょうど、子どものころに読んだ人たちが親になっているタイミングだから、子どもに読ませたくて買うんでしょうねえ。
この本が絶版になったのは、差別表現が入っているから、ってのが理由でした。黒人をステレオタイプに描いていること、「ちびくろ」と呼んでいること、そして「さんぼ」という名前にしたこと。この3つの理由から差別を増長させる本だってことになったんです。でも、この本はもともと差別を意図されて書かれた本じゃありません。植民地時代にインドに住んでいたイギリス人のお母さんが、子どもたちのために自分で物語を考えてイラストを描いて、読み聞かせた本なんす。かしこいこと、おろかなこと、大切にすること、家族の大切さなど気づかせてくれるし、トラが木の周りを高速でぐるぐる回っているうちにバターになっちゃったり、きいろいホットケーキを家族みんなでおいしく食べるなんて、楽しい話です。
表現の自由、言葉狩り、差別表現、逆差別、論議が17年前にもありましたが、結局、「なかったこと(=絶版)」にすることで、騒ぎが収まったように記憶してます。決着はしないだろうけど、今回の復刊が考えるきっかけになるとよいなあ~。
俺読んだことありますよ!!
確か小さい頃「東京こどもクラブ」って読み聞かせ教材みたいなのを親が取ってて、
その中のテープにあったお話だった。
でも、こういう背景があったのは知りませんでした(笑)
勉強になりました~☆
投稿情報: らぶ | 2005-05-26 01:42