ここ1年くらいアマゾンと近所の本屋ばかり使ってて、ちゃんとした本屋に行ってませんでした。そうなると知ってるものしか買わなくなるので、ニュースにならない本やマンガに出くわさないわけで、ネットと近場だけしか使ってないとすっごくこじんまり固まってしまうのねーとしみじみしました。
「コドモのコドモ」さそうあきら 双葉社
さそうあきらは好きなマンガ家のひとりです。人間のとらえどころのないところや、どうしようもないところ、白黒はっきりつかないところをうまく絵にするんです。愛とか死とか幸福とか生きるとかうまく説明しすぎちゃうとズレちゃったり、人によって意味が違うことを、あいまいな状態でスポーンと出してくるのがいいんです。マンガの手法ってデフォルメでわかりにくいことをわかりやすく説明してくれる効果もあるけど、逆に、なにせ言葉の説明ヌキの絵の部分が多いので、わかった気になってることを、ホントはわかってないじゃん・・・と、そのまま出すこともできちゃうんですね。さそうあきらは後者です。
前置きが長くなったけど、このマンガ、主人公は小学生の女の子。ませた子ではなく、フツーのがきんちょ。で、近所の男の子と「くっつけっこ」をしたら、子どもができちゃった。無邪気ながきんちょが妊娠しちゃったわけです。えらいこっちゃです。現実的には不可能ではないけど、なんじゃこのセンセーショナルな設定は?! いったいこの後どうなるの?と最初は引いてしまったのだけど、読み進めると、これが面白かった!
出産まで大人にはだまっていようと、クラスで秘密を守って一致団結。がきんちょたちはいろいろ困ったり、悩んだりしながら赤ちゃんの存在を通じて成長。自我の芽生え、命、生きていることとか、そういう目に見えないことが丁寧に綴られています。ネタバレすぎるといかんけど、弥絵は主人公のボケちゃったおじいちゃんが好きだなー。親が気がついて主人公を責めたときに、このボケて徘徊しまくってるじーちゃんは、赤ちゃんをいとおしそうにだっこして、「子供を作ることがなんの恥ぞ、子供は宝じゃ」って言うんです。泣けた~。
私が住んでいる秋田県でこの漫画の映画を撮影していると地元紙で知って、気になって漫画のほうを読んでみたら、すごくおもしろい!私も六月に子供を産んだばかりなので、はるなの出産シーンのところでは号泣しました!私は帝王切開で産んだので陣痛や産む痛みを知らないので本当に感動しました!育児シーンを見て頑張ろうって思いました。ぜひ、若いカップルや育児に悩んでいる新米ママさんに読んでほしい漫画です!子供っていいな、すごいなって思えます。
投稿情報: 新米ママ | 2007-09-07 16:33