淀川長治さんの「淀川長治 究極の映画ベスト100」をぱらぱらめくっていたら、ふと、「恐怖の報酬」という映画のページが出てきました。
「恐怖の報酬」('52年)といえばヒッチコックと並び称される、名監督アンリ・ジョルジュ・クルーゾーの代表作。この監督さんの作品はサスペンスが多いんですが、なかにはフランスの国宝となったドキュメンタリー「ミステリアスピカソ 天才の秘密」という作品もあります。映画が国宝ですよ、フィルムをきちんと評価して国宝にするんだからフランスって国はすごいですよねえ。
で、この「恐怖の報酬」は、ちょっとの衝撃で大爆発するニトログリセリンを、2台のトラックでおそるおそる運ぶことになった4人の男たちの映画です。主人公はイブ・モンタン。舞台は南米。身を持ち崩して南米にたどり着いた男たちが、パリに帰りたいと、一攫千金を夢見て危険な仕事につくわけです。手に汗にぎるサスペンスという話は聞いていたので、ふむふむと本文を読み始めたところ・・・
「イヴ・モンタンのマリオは、医者くずれで人間のクズ的な存在です。酒場の白痴のような娘に愛されている。でも、マリオは太っちょの大工ルイジからも惚れられている。」
恋仲のマリオとルイジ・・・・・・・・・マリオとルイジ、どこかで聞き覚えが・・・ハッ!!「マリオ」?!任天堂のゲーム「マリオ」の双子の弟はルイージって名前だわ!なんだか、似すぎているわ!でも、双子の名前の由来が、「恐怖の報酬」のカップルだったなんて、ゲームオタクの私も知らないぞ!・・・すぐさまグーグルで「マリオ」を検索したところ、ウイキぺディアでもその話は書かれてませんでした。残念。
よもや、と思ったんですよね。
なにせ同じく任天堂の名作「ゼルダの伝説」の「ゼルダ」の由来は、アメリカの文豪フィッツジェラルドの奥さんの名前。ものすごい美人で才女で社交界の華でありながら、最後には精神を病んでしまったという奥さんの名前です。なんて文学的! だから、マリオの名前が往年の名画からとられていてもおかしくないと思ったのだけど、違ったか。あ、ちなみに、「ゼルダ」は「ゼルダの伝説」の主人公の名前ではないですよ。主人公は「リンク」っていうんです。ゼルダはお姫様の名前ですから。
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