「非在」鳥飼否宇・角川書店
むふふ、鳥飼さんの新刊がでました♪
ほぼ日の「ハブの棒使い」でも紹介がさっそくされていて、
今日出るか、今日出るかと待ち構えてたんです。
やっと会社の近所の本屋に出てくれて、
ようやくゲットできましたー。
「ネイチャー・アドベンチャー
+本格ミステリ=21世紀文学の新しい試み」
すごい、すごい本の帯のコピーです。
本の帯のコピーは担当編集者の方が
書かれることが多いんですが、
満身の力が入ってて、<自信作>として
胸張ってる様子がうかがえます。
本の表紙の装丁も、絶世の美女とおぼしき
モノクロの人魚の姿と
極彩色の南国の花が描かれていて、妖艶。
・・・というわけで、読んでみました(^-^)
前作「中空」よりも、すらすら読めて、
ミステリが苦手な弥絵も、めっちゃ楽しめました。
南の国の自然や風景が、
ゆっくりと歩く速度の目線で
描かれているので、
読んでたら、新鮮で深い空気を吸い込みながら、
大自然を歩いているような気持ちになって、
気ぜわしい日々やら重い空気が、
すぅーっと軽くなって、こりゃいいわっ!って感じ。
文字だけで空気を浄化させるようなことが
できるんですねえ。
博物誌を読んでるような気持ちにもなりました。
舞台は奄美大島や沖縄地方のある無人島。
カメラマン猫田さんは奄美大島で撮影中に、
海辺で密封されて流れ着いたフロッピーディスクを発見。
中を開いて見ると、とある大学サークルメンバーが記した、
探検日誌が書かれていた。
「徐福も捜し求めたという蓬莱(不老不死の国)が存在し、
そこには人魚や仙人、朱雀がいる」
はっきりと目撃情報が書かれたその日誌の最後には、
メンバーが死亡し、遭難していく様子まで書かれており、
猫田さん大あわて。 警察も動き出し捜索を開始。
しかし、該当の島には誰一人、いや、人が上陸した痕跡もなく、
メンバー全員、船ごと忽然と消えてしまっていて・・・。
小説の面白さは、小説を読んでいただくとして、
個人的なことながら、大ショックだったのは、
マシコという鳥が、
漢字で書くと「猿子」だって知ったこと。
サルの子かいっ(^-^;
弥絵の知人に、こるりちゃん&ましこちゃん
という美人姉妹がいるんですが、
小鳥の名前から命名されたのね。
北海道の獣医さんちで、お父さんはキタキツネの研究で有名な人なんだけど、
どうやら男の子がほしかったらしいのだ。
で、生まれてくる子が女の子ばっかりだから、
「金太郎って名前にするっ!」って怒って、
奥さんがそれだけはかんべん。。。。ってなわけで、
小鳥の名前がついたのだけど、
弥絵としては、音の響きもいいし、愛らしいし、
なんてうらやましい名前なんだろうって思ってたの。
うーん、知らなくていいことって、世の中にはあるんだなあ。
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