「知的生産の技術」梅棹忠夫・岩波新書
整理整頓が超苦手な弥絵。
書類や新聞、本、マンガ、CDで部屋はちらかっているわ、
会社の机の上も、書類の山嵐。
なだれがおきそうになって、冷や汗ものなのよぉー。
「捨てる技術」とか「超整理法」など
ノウハウの本を読んでみても
いまいちピンっとこなかったんだけど、
この本は感動もんでしたよぉー。
この本、「手帳の書き方」から始まって、
最後には「情報科を作って小さい頃から
情報の処理、生産、伝達の教育した方がいい」
と予言するにいたってるのよ。
30年以上前のワープロもパソコンもない時代に
書かれた話なのに、
大予言よねー。びっくり。
「知識」を教えても「知識の獲得」のしかた・・・
現象を観察し記録するにはどうしたらよいか、
自分の発想を定着させ
展開させるにはどうしたらよいか
についての方法を学校では教えてくれない。
これでは育つ人も育たない、
「今日では、情報の検索、処理、生産、展開
についての技術が
個人の基礎的素養として、
たいせつなものになりつつあるのではあるまいか」
(←30年前の本だけど、まさに今こそ必要とされてる力)
という問題意識からスタートし、
メモとはなにか、置き場の体系化、
読書をどのようにすべきか、
文章の書き方などなど
原理原則&歴史に沿って、
教えてくれるのでありました。
整理法とかって、「細かいものは箱に入れて整理しましょう」
「1ヶ月使わなかった書類は捨てましょう」、
「手帳を持ち歩いて、人の話や気がついたことを
いつも書きとめましょう」
いうけど、 何に役立つのか?どういう意味があるのか?
ってのはわからずじまい。
結果、場当たり的なワザしか身につかなかったり、
動機が続かなくて習慣化しないってことになりがち。
ところが、手帳ひとつとっても、たとえば、
レオナルド・ダ・ビンチが
いつも手帳を持っていて、
なんでもかんでもメモしまくっていたって
エピソードが紹介されており、
「あらゆる現象に対する、
あくことなき好奇心、知識欲、包容力、
そういうダ・ビンチの精神に魅せられ、
自分も<発見手帳>を作った」
と言われると、
おおっ!手帳とは好奇心と知識欲の証かっ!
と、はっとさせられるワケ。 で、
(1)発見
(2)言葉にして記述することがなぜ大切なのか
(3)あとで体系としてまとめるための手帳の使い方
を、すらすらっと説明されると、
なるほどねえって感心しちゃうのでありました。
おっとと、1章の紹介だけで、長くなってしまいましたm(_ _)m
そのうち2章以降もご紹介します。
学生必見の本だすなあ。
かなり古い記事に関するコメントで恐縮です。「知的生産の技術」でたどり着きました。
私もこの本には大いに影響された一人で、京大型ノートもしばらく使ってました。この度、京大型ノートを発展させる形で、MSアクセスで読書日記をつけ始めました。なかなかいい感じです。
投稿情報: ftrain | 2007-09-03 18:08