昨日ご紹介した、「Trans」ってゲームの話の続き。
このゲーム、主人公は女装にはまっていく男の子。
プレイヤーの弥絵は女だけど、ゲームをやっている分には、
男の子に感情移入しているワケで、
ゲーム初盤に、一番惹かれたキャラは、
主人公の女装について理解を示してくれる女の子だったんです。
私が女の子キャラに惚れるとはっ(^-^;)
・・・とはいえ、やっている最中は主人公の男の子に
なりきっているので、 ゲームとしては正しい。うん。
逆に、一番かっこよくキャラ設定されていた、
スマートなハンサム御曹司には、
ゲーム初盤には、
「こいつ単純なヤツだなー。
この程度の女の子の手口にだまされるんだー」と、
男の子の主人公の視線で眺めちゃったりしてたんだけど、
ゲーム中盤から、どんどん御曹司にドキドキするシーンが増え、
弥絵は女だから男キャラに惚れるのはいいけど、
主人公は男なんだから、まずいよなあ、
でも、主人公も女の子になりつつあるし・・・
などなど、 混乱しはじめました。
グレーゾーンが多くて、
これだけ自分のスタンスが混乱するゲームも珍しい。
やってる弥絵本人は女で、感情移入する先は男なんだけど、
それが次第に女に変わるわけで、微妙すぎるっ!
スカッとするゲームの快感とか
わくわく感はなかったんだけど、
この複雑な心理変化を体験できたという意味では、
貴重なゲームだったかもしれないっす。
ゲーム自体、かなりナイーブな部分を
テーマとして扱っているからか、
礼儀正しさというか、踏み込みすぎない清潔さがあって、
同時期にやっていたやおい系のゲームの方が、
女の子向けのゲームのはずなのに、
乱暴なものに思えました。
んでもって、「なるほど!」と思うところ多し。
たとえば、女装館で出会った
女装したおじさんに向かって
「女の人みたいにきれいですね」とほめ言葉を言ったら、
「いやだわ、女の人みたいだなんて」と、
たしなめられるシーンがあり、
ほめ言葉も難しいもんだ、としみじみ。
生物学的に男だ、女だとか、
見かけが男だ、女だとか、
意識として男だ、女だとか、
そういう2項対立で切り分けできないのが
本来の状態で、
ひたすら「個」としての存在に注目し、
あるがままを受けとめるしかないって思った次第です。
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