関西旅行、京都の続きっす。
夏ですからねえ、やっぱり怪談話でしょうっ!
弥絵が泊まった旅館は京都三条にある小さな旅館。
ロマンチックさと高級感には欠けるから逢瀬にはいまいちだけど、
安くて、立地もいいから、親子旅行にはちょうどよいかも
という修学旅行仕様で、サービスは満点。
朝ごはんを食べそこねたらおにぎりを作って
部屋に届けてくれるくらい
気さくで親切で居心地はよいです。
そこでの2日目の夜の話。
本館の「梅」という名の大きな和室で、
母と二人で川の字になって寝ておりました。
京都の夏は暑いんです。
のどをやられそうだったのでクーラーも入れず、
暑い中、うつらうつら寝てますと、
ドアから人が2人、入ってくる気配が・・・。
「あ〜、入ってきちゃったなあ」
市松人形の男の子版みたいな
長めのおかっぱの着物姿の男の子と
その後ろに大きな黒い人影が控えてるって感じの
2人組でした。
物音や声がしなかったので、
強盗じゃないなとわかったし、
悪い雰囲気は全くなかったので、
害はないから、ま、いっかーと安心したけど、
ただでさえ寝苦しくて睡眠不足気味なワケで、
夢かなあ。どうしようかなあ。
うーん、困ったなあ〜。
悪くないけど、知り合いや縁者でもないしなあ〜
・・・と、寝ながら考えていたわけです。
で、そのうち、男の子の方だけが布団の横にやってきまして、
ぐるっと一周した後、
弥絵の右手を上げたり下げたりして遊んでるので、
こりゃ、眠れないっ!と思って、
母に助けを求めることにしました。
電気でもつけてもらえれば帰るだろう
ってふんだわけです。
こういう場合にしては珍しく、
一発でちゃんと声も出て、
「おかあさんっ!うーうー!」とか、
大きな声で母を呼んだのですが、
母は、ぐーぐー寝たまま、
起きる気配は、全く、全然、毛頭なし。
こういうときに、親は役に立たない(T-T)と悟りました。
子どもの頃は怖い夢を見たら、
親の布団に入って、安眠できたというのにぃ。
ところで、不思議な話なんですが、
こういうときって、真っ暗なはずなのに、
妙に部屋の細部や人の顔とかが、
よく見える(ような気がする)んです。
なんででしょうねえ?
ま、それはおいといて、親に頼れないので、
自力でなんとかっ!と決意し、
帰ってくれ〜、帰ってくれ〜と願っていたら、
帰ってくれたので、一件落着。
ちゃんとドアから帰ってくれるあたりが、
お行儀がよろしかったかと思われます。
時計を見ると2時。
なんだ、4時くらいかと思っていたわ。
まだ、まだ、フツーの時間。
やっぱ、夢だったかなーと、トイレに行って再び寝ました。
翌日、「あなた、夜中にがたがたやってたわねえ」と母が能天気に言うもんで、
(助けを呼んだのにぃ〜)と、
ちょっと遺憾だった弥絵でした。
ちなみに弥絵は、幽霊とかほとんど見ないけど、
野生のカンっていうか、
プリミティブな生きる力には長けていて、
いい場所&やばい場所とか、
近寄りたい人&絶対にそばによりたくない人
とかには、ピピピッ!と来るタイプ。
ただ、それも「感じ」や「雰囲気」なので、
今回のように「見る」ってケースは珍しかったです。
悪い感じは全然なかったので、
貴重な体験といえるでしょう。たぶん。
さすが、歴史のある京都って感じ〜。
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