THE BIG ISSUE JAPAN
200円格安っす!
「ホームレスの仕事をつくり自立を応援する」
をスローガンに創刊されたアジア初大阪発の雑誌。
ホームレスが販売員となり、最初の10冊は無料で支給され、売り上げ2000円を元手に、以降は1冊90円で仕入れ200円で販売。1冊あたり利益110円が残るという仕組みになってます。
年末関西に行ったときに大阪駅前で、人の良さそうなおっちゃんが雑誌を掲げて「ビックイシューいかがですかー!」と一生懸命叫んでいたので購入。中身を読んでみたいって気持ちはもちろんあったけど、このおっちゃんの気合の入り方に感服したことが大きなきっかけかなあ。「1冊ください」と100円玉2枚出すと、「ありがとうっ!」とあたかも市場のおっちゃんのように威勢良く1冊渡してくれました。
寒空の下なのに販売してる姿が楽しそうなんですよね。でもって、あこぎなことしちゃろーとか、だるいぜ〜みたいな雰囲気一切なし。一生懸命さとか温かさがあっていい感じでした。
雑誌の内容はってーと、
お家元イギリスの特集記事を翻訳してるせいもあって、
インタビューする対象も写真づかいも驚くほど贅沢!!
カルチャー、社会問題、環境問題、食料問題など、世界レベルで論じるコーナーと、日本の若者のエイズやちょっとした社会現象をコラム的にあつかうコーナーがあって、メジャー誌の編集の切り口よりも真っ正直な感じがよかったす。
購入した3号には弥絵が大好きなビョークのインタビューがあり、ゴーイングマイウエイなご機嫌な言葉が炸裂していて、にんまり。
さらに、中国の工場の問題提起をした記事で、ばったばったと若い工員の女の子が倒れていることを知り、実際に工場に行ったことがあるだけに、
ガイドの人は口々に褒めちぎっていたけど、やっぱり女工哀史だったかー」と納得。
「消費者として、今、あなたにできること」と題し中国工場で生産している会社を
優良企業と不当な労働を強いている企業に分類し、 買ってよいブランドex.バンダイ、レゴ
買ってはいけないブランド ex.ディズニー、ブルーバード、フィッシャープラスを明記しているところに爆笑。
日本のメジャー誌じゃできないわ。広告収入が入らなくなるか、最悪、訴訟になるもん。
あと、面白かったのが、
イタリアのローマ市にはホームレスの人たち用の行政が設置した架空の住所があるって話。
定住している住所がないと国や市からの援助が受けられないので、本当に死にそうな人も死んでいくままになってしまう。定住する家を持たないホームレスはこの架空の住所を書類に書くことで、公的な支援を受けられるのでありました。日本もこのくらいやればいいのに。
弥絵はホームレスやジプシーに、一種憧れのような気持ちを抱いてたりするし、でもって、そういう人たちも暮らせる社会が正常だと思うから、変に「救おう」とか「いなくなればいい」とはまったく思わないんだけど、自立したいと思っている人が、そのチャンスをいつでもつかめることはとてもいいことだなーと思いましたわ〜。
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