ヘウレーカ 岩明均 白泉社
「寄生獣」の岩明均の久々の新刊。
ヘウレーカってのは、
英語で言うと「ユリイカ」で、
「我、発見せり」の意味。
アルキメデスが風呂の中で
「アルキメデスの原理」に気がついたときに叫んだ言葉。
王様から、冠が純金かどうか調べるように
言われたアルキメデスは、
公衆浴場に行ったとき、自分がお湯につかった分だけ、
お湯がこぼれて、自分の体が軽くなった(浮いた)
ことに気がついて、
「ヘウレーカ!」を連呼しながら公衆浴場を飛び出し、
裸のまま家に走って戻ったって話。
(※アルキメデスの原理=水の中に入った物体は
その物体が押しのけた水と
同体積の水の重さ分の浮力を受ける。)
で、この話は、そのアルキメデスが生きていたころのお話。
ローマ共和国はハンニバルのカルタゴ軍に大敗(カンネーの戦い)。
カルタゴ勢力が強まったシラクサでは、
ローマ人が次々と捕らえられ殺害されていった。
ダミッポス(主人公)はローマ人の友達を守るため、
友達と共に、安全なアルキメデスの家に身を寄せる。
ローマ軍はカルタゴ勢力を壊滅させるため、
シラクサに攻め込んでくるが、
アルキメデスが発明した、数々のとんでもない威力の兵器に壊滅状態になり・・・
このマンガ、微妙。
歴史マンガ・科学マンガとしては、
極めて史実に忠実なので、
勉強になるのだけど、
なんか、尻切れトンボのような気がして、
なにも1巻で終わらせることはないのでは?って感じ。
ちょっともったいなかったです。
とはいえ、作中で紹介されているアルキメデスの発明には感心。
こんなにいっぱいあったのかっ!知らなかった!
プラネタリウム、 ポンプ、 滑車、
太陽光線を集めて火をおこす凹面鏡、
テコの原理・・・etc
文字でしか残ってないそれらの原理を使った兵器を、
マンガに蘇らせた想像力はすごいです<岩明均
それらの発明がすべて強烈な兵器になり、
シラクサは守られるのだけど、
自分の発明が戦争に役立ってしまっていることに
苦悩するアルキメデスの姿に、
現代の科学者にも言えることよのぉーと、しみじみ。
TBさせていただきます!初めまして!
確かにアルキメデスの武器をビジュアル化したという点もすごいですよね。なるほど!
投稿情報: ぶー | 2005-10-21 09:28