海洋堂本社を見たあと、大阪のなんばに出て、
ジュンク堂っていう大きな本屋さんに行ったのだ。
ここ、アメリカの本屋さんみたいに、
いすがちゃんと用意されていて、読書ができる溜飲の本屋さん。
若い人よりもダンディなおじーちゃんたちがいすを陣取っていて、それがよかったっす。
本の品揃えもたくさんあったし、
本当に何時間でも本を読んで、いやな顔をされないのなら、
毎日通いたいところであります。
東京にはこの手の本屋がなくてよかった。
本当に近所にこんな本屋があったら、会社に行けない(^-^;)
そこで、たまたま、嶽本野ばらさんのサイン会をやっていて、
これは見に行かねばっ!あわよくばサインをもらおう!(←ミーハーなのだ)と、
会場に行ってみました(長蛇の列だったのであきらめたんだけど)。
壮絶なファンではないけれど、
とりあえず新刊が出たら買ってるんです。
嶽本野ばらといえば、中原淳一的少女世界や、
ロリータファッション、
乙女の味方・・・なんですが、
集まっているサインを求める
女の子たちのファッションがすごかったぁー。
ここまで彼の小説の中の主人公のようなカッコをするんだー。
白いレースを多用したふわふわのスカート、
大きな薔薇の絵柄のドレス
不思議の国のアリスが派手になったような衣装。
髪は縦巻きロールの金髪とか、
大きな王冠が頭のてっぺんに乗っかっている子もいて、
ピンクと白とパステルカラーと
ひらひらレースと、きらきら光る飾りで
まばゆいばかりの世界。
「ベルサイユのバラ」の現代版とでもいうのか、
さすが、宝塚のある関西っ!と感心。
周囲からの浮き方は、限りなくコスプレのそれに近いのだけど、
その徹底ぶり、お金のかけ方は、
決して今はやりの<それっぽい>で終わってしまうコスプレではなく、
ちゃんとした舞台衣装って感じかな。
ただ、そういうスタイルが「かわいいから好き」「楽しいからやってる」とかいうんじゃなくて、
ある種の緊迫感が周囲に対してみなぎっていて、
世間の荒波から自分を防御する
武装に見えたのがツラかった。
・・・そういう姿が似合えばいいんでしょうけどね、
もっとはかなげで華奢な佳人がやった方が・・・
なかなか日本人には難しいものがね・・・と
冷静に観察してしまう自分も人が悪いなあと思ったりしたんだけど、
超越していたのが、サインをして握手をしている嶽本野ばらさん。
どんな子に対しても「そのカッコはきみには似合わないよ」なんて、
みじんも思わないんでしょう。
どのようなありさまも受けとめる態度は、立派。
彼の小説やエッセイの乙女ちっくで、ナイーブで、スタイリッシュな言動は
作ったものかと思っていたんだけど、
本人を目の当たりにして、この人は素でこういう人なんだ、と発見。
素のまんま、筋金入りの「乙女」はこの人だけでした。
コメント