今日もさくっと、手短に。
ここんとこ、全然違う人から「バベルの塔」
という言葉をいわれることが度重なり、
こういうときって、なにかがあるんですよね。偶然と必然。
一昨日、ホルヘ・ルイス・ボルヘスの「バベルの図書館」の話題がでて、
わーい!と思ってたら、今日は
東ドイツの国歌
「廃墟の中から立ち上がり、未来に向かいて」
を作ったベッヒャーという人の詩を発見。
かっこええっ!!
「バベルの塔」ヨハネス・R・ベッヒャー
それはバベルの塔、
あらゆる言葉が話される。
そして、カインはアベルを撲ち
神と讃えて謳われる。
その塔を築いて
おそらく 天に昇るつもりなのだ
それゆえに、周辺を吹きすさぶ嵐にも
身を低くかがめようとはしない。
しかし、噂が飛び交い
真実は黙される。
人々の心は揺れ動く---
我々はこんなにも高く昇ったのだ!
言葉は単語になり、
意味をなくして消えてゆく。
バベルの塔は倒壊し、
無へと碎け散ることだろう。
国歌の題名が「廃虚の中から立ち上がり、
未来に向かいて」ってのも、すごいなあと。
国歌の題名って特徴があって面白いかも。
日本は「君が代」でしょ。
イギリスは「神様は女王陛下を守ってる」でしょ。
国歌の題名って特徴があって面白いかも。
(そういえば、「君が代」のメロディは
そういえば、ドイツの作曲家の作だったっけか)。
〜ワンポイント解説〜
「バベル(ヘブライ語でバビロン)の塔」は
聖書に出てくる話で、
人間が高度な文明を持ったときに、
天にも届くような高い塔を建てようとした
・・・ら、神様が「これは人間がおごり高ぶって、
自分達を神様だと思ってる行為だ!」と怒って、
塔をぶっこわすんじゃなくて、
その塔にいた人たち全員、
違う言葉を話させるようにしてしまった、と。
そうしたら、意思疎通ができなくなって、
みんな散り散りになり、
バベルの塔は崩壊したという、そんな話です。
違う言葉を話したら、集団/文化が崩壊する
ってのは、なるほどねーって感じなのだけど、
じゃ、今流行りで、万々歳で迎えられている
「多様化」ってどうなんだろう?って
素朴に思っちゃうのよねえ・・・
今日もあわてているので、乱暴に終わらせてしまいました(^_^;)
バベルの塔の詩、とても良いです。
友達が、銅版画でバベルの塔を作ったので、
この詩を添えたいと思いますが、よろしいでしょうか?
投稿情報: 牛山善行 | 2005-11-12 14:43