最近、精米したばかりのお米を農家から泥棒する事件が相次いでますが、
弥絵のおじーちゃんちも千葉の片田舎でお米作ってるから
まったくもってして他人事じゃありません。
米作りはシャレにならないくらい大変です。
思い起こせば就職して2年目の24歳。
農村でいうところの適齢期をとっくに過ぎた頃、
「おめえもそろそろ嫁になあ・・・相手いなかったら、農家はどうだい?」と
おじーちゃんに誘われましたが、それなりに根性のある弥絵も、
(とても農家には嫁にいけない。弥絵にはムリだわ(^-^;)と思ったくらいです。
お米はタダじゃできません。
トラクターやコンバイン、精米機なぞ高額の道具をそろえないといけない。
どれもこれも、5年もすればボロボロなのに、1台100万〜500万するんですよぉ。
1年間のお米の稼ぎと、コンバインの値段が同額と知り、
そら、せつないなあと、しみじみしたもんでした。
ちなみに、おじーちゃんちは、元庄屋なだけあって、農家としてはでかいです。
それでも農業収入だけで、食っていくのは大変なのでありました。
ところで、この間、パゾリーニの初監督作品
「アッカトーネ」って映画を観ました。
まだ若かったベルトリッチも助監督で参加している名画です。
アッカトーネってのは乞食の意味で、
主人公は女を娼婦として働かせて、その日の食べるものを手に入れてる男なんですけど、
盗みをするときも、食うに本当に困って、ふらふらになったときに、
自分の空腹をしのぐ分しか盗まないんです。
ああ、これがあるべき泥棒の姿だなーって思いました。
主役のフランコ・チッティはイタリアの下町出身なんだけど、
「正直な人ほど泥棒だ。泥棒は正直だ。
われわれは果物を盗むが、
銀行強盗はしない」といってまして、なるほどねえ〜と。
食うに困って米を盗むならまだしも、儲けのためにお米を盗るのはいかんすよ。
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