「砂金」西條八十 日本図書センター
本屋をうろついていたら発見!
探していたんです、西條八十の「蝋人形」って詩。
西條八十って人は、「カナリアの歌」 「東京行進曲」「青い山脈」
などの作詞で有名な詩人。
でも、すごくヘンなんです。
探していた「蝋人形」って詩は、こんなの。
これはぜひ、紹介したいっ!
蝋人形
寂し、寂し、
垣の野薔薇の実をもぎて、
屋根にのぼれば
日は真昼。
あをく燻る
大空に
誰が忘れたる
蝋人形、
素絹の糸に
日は攣るる。
あたれ、あたれ、
ひとり野薔薇の実をなぐる
冷たき屋根の
このこころ。
いつまでか、
外るるつぶてや
空に浮く
蝋人形の
恋びとの
おもかげは遠し。
空に蝋人形が浮かんでるんですから、
そらあ、へんなんです。
変わった人だったんだろうなあ、と、思います。
高校の頃に、この詩を読んだとき以来、
このぎょっとするイメージが脳みそに焼き付いて、
ふとした拍子に出てくるのでした。
ほかの詩も、かなり妙で、すごく刺激的。
アイディアがばしばし浮かんでくるので、
ありがたい詩集です(^-^)。
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